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続・ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013の思い出話〜ジャンルの壁を溶かそうとするRIJFの挑戦〜

さて、アイドル話は前回だいたいしたので、今回はそれ以外のアクトの話、というか午前中のSOUND OF FORESTの話が中心です。

いきなり(前回言及した物を除いて)最初に見た物と最後に見た物の話をするんだけど。東京カランコロンは良かった。音源で聴くよりライブで聴いた方がずっといいよこのバンド。というかむしろ音源の方の出来をもう少しどうにかできないもんなのか。ライブの時のような楽しさが感じられないような気がする。しかしこのバンドはKey&Voのせんせいがあってこそのバンドだなあということを痛感したのは新曲「16のBEAT」。このバンドにしては珍しくアッパーな曲なんだけど、その分この曲からせんせいのキーボードとボーカルを引いたらホントにベタな代物になってしまうなあと思い、バンドメンバーの出会いって奇跡ですねというまたベタな結論にw

ちょっと飛んで夕方の安藤裕子。今回ドラムが佐野さんじゃなくてSAKEROCK伊藤大地。ドラム違うと全然違うねえ。そしてそれゆえになのかどうかはわからないけど、アップテンポな曲が殆どなくてバラード主体だった。今回の秋ツアー行くつもりなかったんだけど、他の曲もどうなるのか見てみたいのでちょっと迷う。

東京カランコロンの後は大橋トリオ坂本真綾を鑑賞(間にmiwaを挟む)。共にゲストミュージシャンに驚き。初登場の大橋トリオには□□□の村田シゲと元東京事変伊澤一葉。しかしこの人の作る音楽の心地よさと言ったらもうホント森の雰囲気に合っていて、それこそ木陰で寝たくなるよねってことでその後のmiwaを早々に切り上げて実際に昼寝してしまったくらい。そして坂本真綾についてだけど、ギターにNONA REEVES奥田健介ROUND TABLEの北川勝利(バンマス)、ドラムにこれまたNONA REEVESの小松シゲル。そしてベースにはNONA REEVESのサポートをつとめる傍ら今年の夏に新生キリンジに加入した千ヶ崎学。わかる人にはわかるというか、これまたRIJFというより所謂ロキノン系とは縁遠い音楽性の方々が大集合(キリンジ自体はRIJFに、東京事変に関してはCDJに出演したことがあるけど)。シーンから見放されて不遇の時期を過ごした彼らが再評価されたとかそういうそれこそJAPAN本誌みたいな意味づけをするのはあまり好きじゃないんだけど、実際のところ彼らの音もまた時代にマッチしてきた感があるところで、個人的にはこの2組は午前中のハイライトだった。奥田さんとかすごくいろんな人のサポートやってるけど、RIJFどころか茨城県来るのが人生初だったそうで。んでもって真綾さん本人についていうと、声優さんなんだから当たり前なんだけど歌からMCから声の出方にせよ声質にせよとっても筋が通っている印象を受けた。上質な声とでも言おうか。大橋トリオに次いでこれまたうっとり。ただ敢えて言うとフェスの宿命というか、ちょっとPAのバランス悪かったかな。もうちょっとボーカルの音を大きくしてもよかったかもね。しかしながら良かった。あと、選曲なんだけどシュガーベイブの「DOWN TOWN」のカバーを1曲目に持ってきてたのは多分ロックフェス仕様というか「音楽に詳しい人」向けのつかみだったのかもしれないけど、シュガーベイブ知ってる人がRIJF来場者の中にどれだけいるのか…かくいう僕も曲はわかったけどシュガーベイブという名前が久しぶりなんですぐに出てきませんでした。山下達郎がデビューしたたバンドね。どちらかというとお父さん世代だよな…wとはいえノーナや□□□なんかの音楽性のご先祖様だよねとか思うとちょっと感慨深いところがある。

さてその後GRASS STAGEにてくるり。奇跡、ロックンロール・ハネムーン、ワールズエンド・スーパーノヴァ、すけべな女の子、水中モーター、東京、Remember meといった新旧織り交ぜたセットリストで、個人的には最後のRemember Meがめちゃめちゃ良かった。武道館インフルエンザで行けなかったから聴きたかったのがようやく聞けたという感慨もありで。

このとき岸田さんがターバンをかぶっててなんか怪しいインド商人みたいにしか見えなかったんだけど、これもちゃんと意味があって、MCにて「くるりは並みのロック・バンドだけど1つだけ、すごいところがあるんです。音楽の世界旅行をするんですよ。」と。確かに今回のセットリストも幅広い音楽性の物だし、それを長い時間をかけて作ってきたくるりというバンドはまさに今という時代を体現するバンドだし、今回のRIJFに出る異議のあるバンドでしょう。それに関連するところで、岸田さんが考えていることとくるりが毎年主催している京都音楽博覧会の話。

朝日新聞デジタル:くるり「あり得ない化学反応が魅力」 おんぱく7年目 - カルチャー

音楽を楽しむときくらい、偏見を捨てて並列に聞いて欲しいというのが僕の考えです。なんというか、『スペイン料理もイタリア料理もみんな一緒!』みたいな感覚 いまの時代は音楽の『スタイル』じゃなくて、『中身』を重視している気がします。例えば『きゃりーぱみゅぱみゅ』の曲が渋谷とか騒がしい街で流れていたら『もう聞きたくない』って思うけど、実際に買って聞くとすごくいい

今まで出ていたロックミュージシャンに加えてアイドルだけじゃなくて坂本真綾のような声優、そしてそのバックとして登場した渋谷系・シティポップス界隈のミュージシャン、そしてその前にも出ていた大橋トリオのようなミュージシャン(そういえば今年はトクマルシューゴが3年ぶりに登場している)、それを俯瞰するくるりのような存在、そしてヒップホップのミュージシャンもいるしR&Bも。KREVAさんは相変わらず盛況だったようで、加藤ミリヤは入場規制だったりしたわけで(他はちょっと寂しかったけど)、ダイノジのDJやボカロPもいたりとで、邦楽シーンを比較的まるっと包括する方向に動きつつあるんじゃないか、と思ったのが今年のRIJF。まあ前回に引き続きその点については支持ということで。じゃあリスナーはどうなのっていうところがポイントなんじゃないかなと。機会はあるけどリスナーは基本受け身だからどこまで手を広げるのかな、と。ここには2日前にやっていた柴那典さん×さやわかさん×レジーさんのトークイベントでも語られていてたところで。

基本的には僕も悲観的。何かいいブレイクスルー無いかなあとは思うんだけど、結局まずは発信側の壁が溶けることでリスナー側の壁が溶けることに繋がるのかな、と。

あ、それから今年は気温が高すぎず過ごしやすかったねえ(明日行くサマソニが若干憂鬱だけどww)。そして交通手段にJTBの日帰り往復シャトルバスを使ったためか、人が増えてる割にはそこまで混雑してるなあという実感を覚えなかった。毎年道の狭いARABAKIで過ごしているからかな…笑。ただちょっとGRASS STAGEは遠かったかもしれない。不満点はそれくらいかな。この方向性で行くのであれば来年以降はまた宿泊も前提としながら行こうかなと思うた次第。