僕はどちらかというと野球よりサッカーを早く再開してほしいと思っている方の人間なんだけど。
ご存じ大震災の影響により電力需給が逼迫し、大量に電気を使う各種興業系は続々と開催が見送られている。因みに僕も3月18日にのあのわのライブがある予定だったんだけど、延期となってしまってちょっと残念な感じ。
ところで思ったんだけど、東京ドームに行く人は家で電気使わないから、その増減のバランスの結果東京ドームで野球やった方がいいとかそういう事態はありえるのかな?ということが気になって気になって仕方ないので計算してみることに。
まず取り出したるはこれ。
というわけで、まず東京ドームでは13時〜22時の9時間で24,000kWh使うと。
ここによると一般家庭の24時間での電力使用量は10kWhなんだとさ。 ここから逆算すると、一般家庭24世帯が1時間電気を使うと10kWhとなる(乱暴な計算ですね)。
さて。 ここからは推測とかもかなり入るんだけど、やはり開場の17時辺りから22時までがたっぷり使うであろうのでここで8割の20,000kWh使うとする。つまり1時間4,000kWh。 これをカバーするには何世帯の人が東京ドームに行けばいいかをざっくり出すと、
24(4000/10)=24400=9,600で9600世帯。
2009年の世帯平均人口が2.62人なので、これをかけると25,512人観客が入ればいいということになる。因みに読売巨人軍の平均入場者数は41,203人。
えっ!? これホントかね。 みんなが巨人戦見に行って家を空ければむしろ節電になっちゃうの!?
というわけですが、そんな一筋縄に行くわけがないと思うのでいくつか予想済みの反論。いわゆるFAQ。
- 家を空けたからといって必ずしも消費電力は0にならない。 仰る通りで、待機電力やら冷蔵庫やらがある。なので、30世帯で10kWhくらいにしとくのが自然なのかね。ということだと、12,000世帯→31,440人になる。これでもまだ行けるもんなのか…?
- 移動とかにかかる電力を無視するのか。 限界費用って知ってます?乗車率70%の電車を100%にしても基本的に消費電力は変わらないのよ(多少の誤差は生じるけど)。
- 東京ドームの24,000kWhはあくまでもドーム側の数字であり、他の人達(マスメディアとか)が使う電力は入らないのでは…? いや、多分入ると思う。
- 家族全員ドームに行く訳じゃないだろ まあそうだけど、ここで使ってるのはあくまでも平均値なので…
- 計算が雑 はいすみません、その通りです。あくまで指標くらいで考えて欲しいです。
そんなわけで、(あくまでも客が埋まったと仮定すれば)、そこまで電力需要圧迫しなくてすむんじゃないかという気がしなくもないのです。ていうか巨人軍や東京ドーム側はそういう形での説得すればいいのではないかな?まあこういう説得って何故か日本では通じづらいよね。なんでかな。論理より感性っていう国民性?
因みに同じく電力消費の煽りを受けている東京ディズニーリゾート。こちらは2009年度の来場者数が25,818,000人とのこと。となると1日辺りは8万人弱。同じように計算するとこれもっときついんじゃないの?って感じなのです。施設の近くに土地買って太陽光発電所作った方がいいんじゃないか…?
この計算が正しいかどうかについては自分自身あまり信じていないんだけど、とりあえず一つはっきりと根拠を持って言えることがあるのは、「東京ドームで開催されたからには観客満員にならないとそれこそ壮絶な無駄になる」ということ。さっきの反論2で限界費用という話をしてるけど、こういうキャパの決まった施設だと、収容率を50%から100%にするにあたり必要な電力量っていうのは基本的に殆ど変わらないか、無視できるレベルだったりする。だから、とりあえず開催されたら非難したり臆したりせず、行きたい人はどんどん行った方がいいと思うよー。