2014年マイベストディスクのおまけ(本体?)と年末棚卸し
前回のマイベストディスクトップ10の記事で「続くよ宣言」したわけですが、ここでは補足したいことを書きます。もうちょっとだけ続くんじゃぞ。
洋楽編という名の通年ベストディスク
年間ベストとか作るときに洋邦分けるのがいいことなのか悪いことなのか僕はよく分かりません。過去mixiで公表していたランキング(そのうち掘り起こそうかな)では分けてなかったりするんですが、なんとなく気分で分けました(というか洋邦統合すると選ぶのが大変になるからやめた説も)。例年は年に1・2枚位しか聴いてなかったし殆どの作品がランクインしてなかったんだけど、今回はこの中に前回挙げたベストを上回る物があったので紹介せざるを得ない感じです(というどんでん返し)。
というわけで洋邦合わせた今年のマイベストディスクはこちらです。
Taylor McFerrin「Early Riser」
これは本当に衝撃的に良かった。まず最初にLibstemsの和田さんのツイートで最初に知って気になってた。
Taylor McFerrin の Early Riserはまさにビートミュージックと現代のジャズを繋ぐ今年最大のトピックかもしれない。
— Yosuke Wada/Libstems (@ysk_libstems) May 16, 2014
そしたら次はサカナクション山口一郎氏。
最近この曲ばかり聴いてる。本日23日に新木場でLIVEがあるらしいけど、誠に残念だが行けない。行く人がいたら感想を聞かせて欲しい。 pic.twitter.com/UkfWDPEbBS
— 山口 一郎 (@SAKANAICHIRO) May 22, 2014
その日に買って聴いたらむちゃくちゃ良かった。ホントに和田さんが言ったとおりでヒップホップ/クラブミュージック的なビートミュージックの音とジャズが交錯してて独特のグルーヴ感を産み出している。既に何度もブログで取り上げてるけどSoundCloudに3曲あるので再度貼るから聴いて欲しい。因みに山口一郎氏がヘビロテしてた曲は3曲目。
独特の浮遊感がある。所謂ビートミュージック的な物だけでなくチルアウト・アンビエントっぽい雰囲気もある。そりゃあサカナクション山口さんがハマるわけだしそのファンである(ホントだよ!)僕がハマらないわけがない。そしてこの後の作品にも早々に生きるとは思っていなかった(来年くらいかな〜とか思ってた)。そして5月の来日時の映像はこれ。
9月に来日公演行ったんだけど、この時のようにテイラー+ドラマーという編成(この時のドラマーは5月のマーカス・ギルモアではなく日本の若手ドラマー石若駿)で、即興に即興を重ねて独特な空間を生み出していた。ジャズなのかジャズじゃないのかみたいな話は彼に限らず(それこそフュージョンとかの頃から?)言われてるけど、即興による音のぶつかり合いで新しい物が産み出されているのだからやはりこれもジャズと言って良いと思うんです(因みにCDもそんな感じで即興ベースで作ったんだけどトラックが40個くらい重なっててライブでは再現不可能らしい。次の目標はライブで再現できるCDを作ることだとか)。
そしたら年末にASIAN KUNG-FU GENERATIONのゴッチ氏までが年間ベストに挙げててえらく驚いた。確かに9月くらいの日記で取り上げてたし、来日公演後くらいにディスクレビュー挙げてた(そういえば行ったのだろうか)けどそこに書いてあるとおりでどこを切り取っても良いし、まずはこのアルバムを聴きながら、まずは自由に身体を揺すってみよう、というのは本当にそう。むちゃくちゃ気持ちいいんですよ。アルバムの長さトータル40分くらいだけど、それもまたちょうどいい感じのボリューム感。
因みに、テイラーの所属レーベルBRAINFEEDERのボスであるFlying Lotusの新譜もめちゃくちゃ良かった。前作「Until The Quiet Comes」も時前に聴いといたんだけど、今作の方がより気に入った。「You're Dead!!」という名の通りの殺人的ビート地獄。中毒性高い。
そしてこの界隈の今年最大のトピックスだった、今月突如発表されたD'Angeloのニューアルバム。ceroが「Yellow Megus」を出したときのQUICK JAPANでのtofubeatsとの対談で「ディアンジェロが参照点になっている」と言っていたので借りて聴いたところグルーブ感が凄かったけどなかなかつかみ所が無かったのね。今回は他の人達による蓄積があったからそれよりわかるようにはなっていたけど。そんな中の田島貴男さんの感想はなかなか腑に落ちるところがある。
ディアンジェロの新譜聴いた。前作ほどのオーラは無いものの、やっぱりどうやって作っているのか分からない、この人ならではの曲があってパンチが効いてる。リズムをタメすぎていて、ほとんど拍という概念が崩れているんだけど、そういうのおかまいなしなところがこの人だよね。
— 田島貴男 オリジナル・ラブ (@tajima_takao) December 18, 2014
敢えて規定の拍の中に収めてノろうとしたりせずにただ感じたままに、ってことですかね。ともあれまだリリースされたばかりなのでこれからもっと沢山聴くことになるだろうと思う。
ベストライブ
さっきテイラーのライブの話が出たので、良かったライブベスト10なる物を挙げておきたい。
- 11/2 lyrical school @ LIQUIDROOM
- 3/2 BABYMETAL @ 日本武道館DAY2
- 8/20 レキシ @ 日本武道館
- 9/27 Taylor McFerrin @ 渋谷WWW
- 8/17 森高千里 with tofubeats @ SUMMER SONIC(幕張メッセ)
- 12/20 竹達彩奈 @ 中野サンプラザ
- 3/12 サカナクション @ Zepp Tokyo
- 4/29 武藤彩未 @ TSUTAYA O-East
- 11/21 Shiggy Jr. @ 代官山FEVER
- 9/21 Perfume @ 代々木第一体育館
なんか2が付く日ばっかだなwこの中では1・2位がぶっちぎり。リリスクのライブはとにかくエネルギーがぶつかってくる「ライブ」として最高の物だったし、BABYMETALの日本武道館は作り込みがとにかく凄くて、「エンターテイメントショー」として最高の物だった。前も言ったけど、僕にとってリリスクとベビメタは両方フェイバリットアイドルだけどどういう方向で好きかというのがかなり正反対。
ベビメタは完全非日常の塊みたいなアイドルだけど、リリスクは服装とかもあって日常と地続きなアイドルであるように感じてる。両方好きだけどベクトルは自分の中では真逆。そんな中、リリスクの「わらって.net/MYかわいい日常たち」の次のシングルが「Brand New Day」なの趣深い。
— たにみやん (@tanimiyan) February 7, 2014
なので比較したりとかすることが殆ど無いので素直に見られてたりするのです。両者ともに来年もどんどん伸びていきそうで楽しみ。
世界観の作り込みという意味では竹達彩奈のライブもかなりお見事でした。沖井さん作曲の「プリンセスの脱走計画」って曲を核にしてアニメストーリーを作ってそれに沿って楽曲を配することでアルバムとライブの世界観を繋がった物として提示してきた構成はお見事。もちろんアニメの声は全部竹達さんで、声優さんのライブ初めて行ったけどこれは良く出来てるな〜と感心しきりでした(そして沖井さんの無軌道MCも健在で安心しました)。
そんなわけで今年も残り2日。CDJたっぷりゆったり楽しんできます。来年のことは来年になったら考えます。まあ、すぐだしw