たにみやんアーカイブ(新館)

音楽について何か話をするブログです

ARABAKI ROCK FEST. 2011,08,27

宮城県で毎年開催されている、春フェスとしておなじみのARABAKI ROCK FEST.。今年は3月11日の大震災により8月末での延期開催となりました次第。既に春開催の時点でチケット取ってたし、もうこりゃあ行くしかないよねってことで早速GO。その記録。二部構成の第一部。

会場行く前の話は省略。ただ、宮城川崎ICで一般向け料金所窓口が詰まってETC組も含めて割を食ったのはいただけないよなあ。ETCの普及率ってそんな低かったんだ…あとはアレか、被災証明の悪用か。

そんなこんなで予定よりちょっと遅れてついてしまったので最初に見る予定だったTHEラブ人間は行けず。そんなわけで正面玄関を通らず風のキャンプから磐越に向かい、最初のアクト開始。

01 SAKEROCK@BAN-ETSU STAGE

まずはSAKEROCK。CD持ってるんだけどあまり聴いてなかったという…そんでもって、おそらく演奏曲の大半は最新アルバムの「MUDA」からだったな。しかし良かった!彼らみたいなインストバンドは本当にライブ映えするよね。ゆったりした曲から、跳ねたくなる曲まで、もうなんか盛りだくさんで、彼らいいなあって思った。ライブアルバム出してくれたりするといいんじゃない?ちょうどもうすぐ野音あるし…w 因みに最後の曲に所属事務所の社長である角張さん登場。源くんに促されるまま(というよりさんざん煽られて)得意のモノマネ披露。「少女時代の曲を歌う吉川晃司」からのシンバルハイキックからの、最後の曲スタート。何か独特な盛り上がりを見せつつ最初のアクト終了。愉快愉快!

さあ、次は一番大きい陸奥へ…って、ものすごい人、人。とにかく人が多い。震災復興のシンボルとしての意味合いとかいろいろな要素もあってとにかく例年以上の集客だったわけ。びっくりだった。そんなわけでとにかくものすごい人が多い状態での次のアクト。これまたまさにこの場に立ち、歌うべき人たち。

02 サンボマスター@MICHINOKU STAGE

サンボマスター。着いたときには猪苗代湖ズの「I love you & I need you ふくしま」を歌ってた。ボーカルの山口隆福島県出身で、このプロジェクトを進めたこともあり、彼らはまさに音楽でオーディエンスを引っ張っていくその象徴的存在。彼らのステージからは本当に魂が伝わってくる。 曲はだいたいいつも通り。まあそれが良いところでもあるんだけどね。

そして昼食に利休の牛タンを食する。こういう地元名産品がたくさん出店してる(利休は東京でも食べられるというツッコミはなしよ)のもARABAKIの特徴。食べたら次へ。(僕的には)相当久しぶりな方々。

03 くるり@MICHINOKU STAGE

この春から5人編成になったくるり。そういえば前に見たのは3年前のCOUNTDOWN JAPANだった。ずいぶん懐かしい。そんなわけでどんな感じになるのかなと思いながら見てたわけだけど、リハの「さよならアメリカ」から何かヤバい。グッとくる感が。そして本編はハイウェイから。新編成に入ったトランペットがこれまた暖かみがあっていい。もちろんこの後含めそういう選曲をしているのだろうけど、優しさあふれるくるり大全開。そして次はワンダーフォーゲル。これまたトランペットがいい味出してる。さらに「シャツを洗えば」はメンバーが替わるが悪うたたりハーモニーあてたりする形式で。夏の日の清涼剤。そして「旅の途中」「奇跡」「一歩(新曲)」ときて、「時間が余ったかもう1曲できるわ」といって緊急Mtg開催wそして「ブレーメン」!後期くるり(TOWER OF MUSIC LOVER出した後)の一番の名曲とも言えるこの曲をやってくれるとは!もちろん個人的に大好きな曲でもあり。ストリングスの代わりのトランペットが合ってる。満足。そしてお祭りわっしょいでくるりらしく締め。 この5人の音をもっと聴きたいな、と思えた。次の作品が楽しみになってきたな。

そして次はすっかりフェスも板についてきた感もあるこの若い人たち。

04 ねごと@ARAHABAKI STAGE

今年の一押しバンド、ねごと。しかし何か機材・音響の調子が悪いのか5分以上遅れてのスタート。3曲目のループのベースおんもなんか編だったし、全般的にちょっと苦労してる様子が見受けられたなあ。しかしながらやはり演奏はかなり板についてきた感じで、おなじみ1曲目の「インストゥルメンタル」のグッとくる感はたいしたもの。そして透き通る衝動→ループときたところで、次のアクトへ行かねばならぬので退出。しかしリズム隊、特にドラムがすごくいいんだよね。透き通る衝動のAメロのリズムとか、普通あんなことしないと思うんだけどね…

さて、次は大好きなこの人達ですよ!

05 クラムボン@HATAHATA STAGE

行ったらやっぱりリハで曲やってたクラムボン。はなればなれ→雲ゆき。どのバンドも持ち時間短いからサービス精神旺盛ですよなあ。そして本編最初。水戸さんアコギを一人弾く。これ聴いたことあるな…って、後で本人のツイートでようやく思い出したんだけど、これ312じゃないか!こうして「今年のARABAKIでのクラムボン」開始。まずは強力に前向きなメッセージを込めた曲「バイタルサイン」。そしてサラウンドで音楽を聴くことの喜びを高らかに歌う。そこから震災後始めた3人で作ったという新曲「ある鼓動」。みんなでリズム=鼓動を作り、それに乗せて歌うという、まさに再生の歌。そして日々の安寧と幸せを歌う「パンと蜜をめしあがれ」。こうして並べてみて気がついたクラムボンからARABAKIへの、東北へのメッセージ。確かに届いたし、そこは音楽のすばらしさと力強さとが共存していたように思う。

さて、ここからどうしようかな、と思ったけど、あえてまったりを選択。そういえば前に聴いて良かったなあ、っていうこの人達。

06 真心ブラザーズ@BAN-ETSU STAGE

2年前のロッキン以来の真心ブラザーズ。今回はなんと二人で弾き語り!ジョーク連発でご機嫌のYO-KINGは今日も絶好調。超名曲「サマーヌード」を歌った後には「ありがとうございます!皆さんが盛り上がってくれたおかげで……上手に口パクできましたー!!!」…おいおっさんwwwしかしながらベテランの余裕っていうか、聴かせ所わかってる感じというか、そういうのがふんだんに感じられるいいステージだったね。MCでの「先輩風吹かせて冷房にしてる」っていうのがすごくおもしろかった。

そのまま磐越でまったり。そして次も磐越。

07 yanokami with Uzhaan@BAN-ETSU STAGE

yanokamiとUzhaanの共演。ハラカミさんは来られないけど、確かにそこにいた。「owari no kisetsu」の矢野顕子ボーカルは強力だったし、ユザーンの「Red Curb」は緊張感あふれる名演。そして最後のばらの花にはうっとり。 しかし、矢野顕子って歌手として非凡な存在だと思うけど、人間的にもかなり非凡だよな…坂本龍一と結婚したけど離婚したっていうのも、何となくわかる気がする。ユザーンはたじたじ。というか全然かみ合ってなかったけどwwwおもしろかった。

そして、次は花笠。しかしなかなか始まらない。全般的に今年の花笠ステージは音響の調整がうまくいってないみたいな感じがあったのだけどどうなんだろうね。

08 KIMONOS@HANAGASA STAGE

ワーハピでも見ました、KIMONOS。この音響空間はまさに花笠にぴったり!…なんだけど、始まらない。なかなか始まらない。そういえば向井秀徳、去年のZAZEN BOYSでもおしてなかったか…? しかし彼らの音はやはりかっこいい。2曲しか見られな買ったのが何とも残念。

後ろ髪を引かれつつも、本日最終アクトへ。今年は北の大地でも大トリをつとめた彼!

09 ハナレグミ@MICHINOKU STAGE

当代随一のボーカリストハナレグミ。 まずは「音タイム」「あいのわ」でスタート。そして「大安」を経てから、「家族の風景」でしっとりモードへ。そこから「PEOPLE GET READY」をへて、SUPER BUTTER DOG時代からの名曲「踊る人たち」からどんどんファンキーモードに。そしてアウトロでまず呼び込まれたのはスチャダラパーのMC BOSE!いきなり「今夜はブギー・バック」のラップを披露!!観客が大いにテンション上がったところに「Peace Tree」を投入でがっつり大合唱。 そして、次はあらかじめ予告されていなかったゲスト。竹内朋康池田貴史!!つまり、SUPER BUTTER DOGのメンバーが全員ではないけど登場したわけで、そうなるとやるのはもちろん 往年の曲。まずは「日々GO GO」。思いっきりファンキーさを見せつけた後は、「サヨナラCOLOR」でしっとり。うっとり。何ともすばらしきこの空間。池ちゃんとのMCの掛け合いは相変わらず(池ちゃんの古墳Tシャツに古墳コール→池ちゃん「そりゃあ前方後円墳には似てるけど」→タカシ「古墳のおじちゃん!」)だったけど、竹内さんは完全に置いてかれてた。いつもこうだったんだってね。バタードッグは解散するときに知るていたらくだったから、垣間見れてうれしかった。 そこでゲストはいったん引くも、 次に始めたのはなんと「オハナレゲエ」!ゆるポップの金字塔とも言えるohanaの曲をまさかやってくれるとは!感極まる。これ大好きなんだよね。ここで郁子さん登場か!?と思わせといて登場せず、次の「明日天気になれ」。これが終わると原田郁子登場。そしてタップダンサー熊谷和則も登場で、郁子さんからの提供曲「あいのこども」を歌う。ギター・ピアノ・タップダンス。タップダンスがリズム楽器になるという凄い構成。いや、リズムだけじゃないんだよね。足をする音、地面をたたく音、いろいろな音でセッションしていく。緊張感がものすごい、張り詰めた感じの中、どんどんセッションは盛り上がりを見せていく。新しい何かが生まれる感覚。とにかくオーディエンスは皆圧倒されて、この曲で本編終了。 そしてアンコールでは、ゲスト全員登場の上に、何かさっき見た太鼓が何個か。というわけで、Uzhaan登場!みんなでいろいろ持ってニューアルバムからの新曲「オアシス」を披露。ピースフルな歌と、みんなの思い思いの演奏、共演が相まってとにかくここにいる観客の「まだ終わって欲しくない…!」という気持ちを乗せて、とにかく続いたこのピースフルな空間。奇跡のセッションであり、ハナレグミのオールタイムベスト的内容のライブだったと行っても間違いないと思う。それぐらい凄かった。

 

というわけで、1日目はこれにて終了。ベストアクトは圧倒的にハナレグミくるりも凄く良かったけど、このハナレグミのセッションは今まで体感してきたライブの中でも確実にトップクラスに入るくらいのすごさ。音楽のすばらしさというものを改めて体感できましたとさ。

というわけで、2日目に続く〜。