たにみやんアーカイブ(新館)

音楽について何か話をするブログです

私的「このマンガがすごい!2012」は「アバンチュリエ」

まあ毎年恒例のこれですが、

「このマンガがすごい!」1位はズボラ飯&BJ創作秘話

ということなんだけど、ここに載らなかったマンガが僕としては今年一番面白かったので紹介しとこうかなと。あ、因みに「ブラック・ジャック創作秘話」は買って読んだよ。結構面白かった。

さて、私的「このマンガはすごい!」はこれ。

アバンチュリエ(1) (イブニングKC) アバンチュリエ(2) (イブニングKC)

これです。アバンチュリエ。イブニング連載のマンガなんだけど、ズバリ、「アルセーヌ・ルパン」シリーズをまるまる漫画化したという作品。3世じゃないよ。原作の方だよ。モーリス・ルブランだよ。今のところ、最初の短編集「怪盗紳士」を丁寧に漫画化している、という感じ。既に確固たる原作があるから同変化球入れてくるのかなと思えば、全くそんなことなく、きわめて忠実かつ緻密な混みからイズをしている。「新訳」とタイトルには銘打たれているものの、別にそうでもないよなあと思ったりする。

しかし、それこそがこの作品の魅力というか、いかに原作を魅力的にマンガ世界に表現するかに心血が注ぎ込まれているのだ。作者の森田崇アルセーヌ・ルパンの大ファン、ということでとにかく原作を読み込んだことだろう。とにかく台詞回し、構図など、全てが効果的なのだ。ちょっと大げさな仕草なども時代背景を考えれば大いにアリ。

というかこのマンガ、とにかくセリフが素晴らしい。ルパンの脱獄のシーンでガニマールに語りかけるルパンの台詞回しは傑作。本当にわくわくさせてくれる。というか僕、台詞回しが大仰なマンガ大好きなんだよな。HELLSINGとか。

とはいえ、確かにそんなに華のあるマンガというわけではないので、このマンガがすごい!というふうにはいかないのかもしれないけど、個人的にはこれが一番良かった!ということでご紹介でした〜。