ミュージシャンの成長って〜ねごととUNISON SQUARE GARDENのニューアルバムの話

2/6にUNISON SQUARE GARDENのアルバムが出た。ユニゾンはファーストアルバムを買ってその年のCDJで見たのと、一昨年のCDJで見たくらい。わりと好きな方というかあまりギターロックを聴かない僕でもすんなり入ってくる感じがしている。そんな中Twitterでのベース田淵さんの発言とか聞いてると俄然興味がわいてきて今回の作品も買うに至ったわけ。こうしてTwitterとかきっかけでアルバム買うのはアジカンの「マジックディスク」以来かな。

という予定だったんだけど、2/6の0時にはiTunes Storeに現れず…ということで併せて買う予定だったねごとの新譜だけ買ってその日は寝た(結局ユニゾンは金曜日にCDで買うことに。)。なので話変わってねごとの新譜の話。

ねごとはデビューミニアルバムを買って2010年のCDJで見て2011年のROCKS TOKYOで見てファーストアルバムを買ってARABAKIを見てって感じ。去年は一度も見ていないし、その間シングルも一切聞いていなかった(iTunesで配信してなかったからね。配信が開始される頃には連続リリース始まっててもうアルバムも出る見通しあったからなんかスルーした)。

ねごとのファーストアルバムについては前も書いたんだけど、最終的な評価としてはとにかく1曲目の「サイダーの海」の出来がめっぽう良かったけど前半にシングル固めすぎて後半は若干退屈かも、という感じ。「季節」とかいいんだけどね。というか、YUKIの「WAVE」なんかもそうなんだけど、シングル曲がずいぶん多いのに前半に沢山固めるアルバムって結構あるような気がするんだけど、あれなんなんだどうね。シングル曲ってどちらかというと曲の勢いがあるし、よく知っているから耳も寄り傾くと思うので、なんだかんだで前半に固められるとすぐお腹いっぱいになっちゃうんじゃないかと思うんだよなあ。

さて、そのねごとのニューアルバム「5」。 iTunesで見る

最初の曲「greatwall」でいきなり変化を見せつけてる。上手くなってる。元々ねごとはドラムがめっぽう上手いんだけど、他のメンバーもずいぶん追いついてきた感があるのかな。それでもドラムはやっぱ別事玄関あるけど。メロで普通じゃないフレーズ叩くこと多いのね。あとフィルが凄く上手。

演奏上手くなって1曲あたりの精度も増してすっごく成長したと思う。でもなんだろうな。サイダーの海に勝る曲は今回はなかったと思うし、どちらかというとあの曲に代表される瑞々しさがねごとのスタイルというか個性なのかなと思ってたんだけど、意外とそういう方向とは別の路線に向かおうとしてるのかな?今だと人気のあるガールズバンドって言ったらSCANDAL(衣装とか含め若干アイドル的?)とチャットモンチー(硬派)という現状認識なんだけど、ねごとは普通の女の子的というか中道を行くつもりなのかな。それもまた成長っていうのかな。瑞々しさを振り払うのはちょっと早かったような気がするんだけど。

http://twitter.com/tanimiyan/status/299174411821527041

って僕が言ったのはつまりそういうことです。普通に見て及第点は余裕で超えるアルバムなんだけどさ、ねごとらしさって、成長ってなんだろうなと思った次第。トータルで見るといいアルバムだから聴きまくっている次第なんだけど。

さて、ユニゾンである(唐突)。

iTunesで見る CIDER ROAD

このアルバム聞いて3分で「これは……!」って思った。それくらい最初の曲「to the CIDER ROAD」のインパクトは強くてつかみ抜群だった。そのまま「ため息 shooting the MOON」、シングル曲「リニアブルーを聴きながら」に持っていって心をわしづかみにするというこの構成はよく考えてるね。

その後も緩急ついてて良い。どれが特にというかどれもいい。最近ギターロックはどれも変わり映えしないなあみたいな感じがして食傷気味だったから全くと言っていいくらいマークしてなかったんだけど、これはなんか突き抜けた感があるというか、その辺のギターロックと一緒にできるもんじゃないなと。元々ユニゾンって1stの時点から相当キャッチーなメロディーを奏でてたバンドだと思うんだけど、ホーンズ入れたりとかそういうのも含めて今回のアルバムはものすごくストレートな直球の王道ポップロックといえるんじゃないかと言いたい。ピアノ・ストリングス・ホーンズをといった「3人以外の音」を入れるに当たっての気持ちを田淵さんがナタリーのインタビューで述べている。

ああいった音って自分が作ってる音楽に必要なものとして以前からずっと存在してはいたのですが、僕の頭の中だけで鳴ってたんです。今まではそれを鳴らさなくても、リスナーにイメージは伝わるかなって思ってたんですよね。だけど「伝わらないんだな」って気付いたというか。それで3rdアルバムのあたりで入れてみたんですよ。その試みをしても、チャラくは見えないくらいにバンドが成長してきてるのはわかってたので。多分ファンの方を戸惑わせるようなことも、そんなにないだろうなという考えもあったし。

元々ユニゾンの3人が奏でる音にはパワーがあったけど、そこに+αの音を加えるに至るまで2枚のアルバムを必要としたという話。そしてこのアルバムを作るには田淵さんが最初に基本的な考え方を3人で共有する作業をきっちりしたために喧嘩なんかにはならずかなり自然体で作れたということがインタビューの端々からうかがえる(この辺の「最初にビジョンを共有」っていうのは経営戦略論とかの話では望ましい戦略遂行のプロセスとしてよく出る話だったりするね)。「計算せず自然体でやりました」なんていうのはこれまで散々見てきたけど、それまでに試行錯誤して積み上げてきたものがあるバンドだからその言葉が前向きに活きるんじゃないかな。まあなんというかこれまでがあったから今があるというか、成長を積み重ねた結果「一つの到達点に達した」という言葉がここまでよく似合うアルバムもないんだろうな。

しかしいいアルバムが集中して出ると辛いね。my bloody valentineが少し蚊帳の外状態になってるしさ。そう考えると来月は毎年泣く時期です。多分また買い切れんわ。