年も暮れてきたので毎年恒例のマイベストを挙げたい。まずは楽曲から。これまでの記事は下記の通りですよ。
2013年 1位:パスピエ「ON THE AIR」
2014年 1位:きのこ帝国「東京」
2015年 1位:lyrical school「ゆめであいたいね」
さて、本題へと入る前に自分がどういうところを重視・注目するのかという話を軽くしておきたい。
アレンジ:メロディや歌詞に合った(もしくは巧妙に外した)アレンジか、全体の音の均整が取れてるか、ハッとさせられるポイントがあるかなどがポイントだと思われる。基本的に過度にシンプルなスローバラードなどは面白くないと考えるタチですな。
メロディ:耳に残るか、美しいと感じるか、など。この辺は多分に自分の感性によるところなんだけど音感がないのでどういうメロディが好きかはあまり説明できない。すみませんな!
リズム:元々重視してたんだけどここ数年は更に重視傾向に。変拍子大好き。普通のエイトビートにするよりバスドラやハイハットで16分音符を適度に挟み込んでアクセントにしているようなのが好き。あとベースはメロディ楽器みたいな気持ちでいます。
音像:説明の難しいところで、アレンジとも密接に関連してると思うんだけど要は「キレイに聞こえるか」みたいなところが評価ポイント。パワーメタルみたいなのは好きだけどハードコア系のメタルテイストは好きになれない、みたいな話。そういう観点からは、歌詞も言葉の響きとして良いかみたいなのが気になる。中身が気になるケースはレア。
そんな観点から選んだかもしれない今年のトップ10はこんな感じです。気になったものにすぐにアクセスできるようにリンクを置いておきました。いたれりつくせりですなあ。
10位:LUCKY TAPES「Tonight!」
しゃれた感じと王道J-POPの吸収咀嚼具合のバランスがとても良い。昨年のアルバムではカッティングギターが多用されたオシャレブラックミュージックっぽさ満開だったけどいい意味でヒネてなくて好感が持てる。
9位:ザ・なつやすみバンド「GRAND MASTER MEMORIES (feat.嫁入りランド)
聴いてて楽しくなる曲ナンバーワン。試聴音源の後にあるワイガヤシーンが最高。こういうのって得てして邪魔になりやすいんだけど彼らが持つ独特の雰囲気が良い方向に作用させている。
8位:星野源「恋」
「逃げるは恥だが役に立つ」は見なかったけど恋ダンス動画は公式非公式含めたくさん見た気がする。そして桐山さんが様々なアイドルが恋ダンスしてる映像をキュレートしているので読むがよい。イントロのメロディが頭から離れなくなった。アレンジ的には「Yellow Dancer」の楽曲群のフォーマットを踏襲している中にエスニック要素が巧妙に入っててセンスを感じるなあ小賢しいなあって気持ち。
7位:SHISHAMO「ごめんね、恋心」
アングラ感漂う音源で恐縮です。しかしながらこの曲は本当に良いので公式にMV作っていただきたい!寂寥感と疾走感が塊みたいに畳み掛ける歌。最初出てきた時の「絶対大人が裏にいるだろ」感からは大きく変わったなあという印象が強く、これからも楽しみなバンドになった。
6位:Awesome City Club「Vampire」
本年のイントロ大賞。そして古めのシンセ音が多用されて夜っぽさ溢れる独特の雰囲気を醸し出しており優勝。ACCはボーカル両人の声が本当に良いんだけど僕が特に気に入る曲は「4月のマーチ」だったりこの曲だったりPORIN様フィーチャー曲ばっかだな笑。因みにユキエさん派です(誰も聞いてない)。
5位:Suchmos「STAY TUNE」
一気にブレイクした感のあるSuchmos。どの曲も良いのだけどこれは頭抜けて良い。R&B・ソウル・ロック含めた様々な曲の濃縮還元とでも言おうか。来年さらなる上昇軌道に乗りそうですな。
4位:欅坂46「二人セゾン」
なんで「世界には愛しかない」でないのかというとまあ時差ですな。ユニゾンの音像が綺麗、というのがとにかく印象深い。あとは少し古めのトランスみたいなシンセの音がそこかしこに入ってるのも良い。
3位:Perfume「FLASH」
率直に言ってPerfume久々のキラーチューン。歌詞とダンスにあった裏テーマは「和」。それをいつものヤスタカサウンドとうまく融合させて「日本を代表するテクノポップグループ」としてのキャラをうちだしたのがうまくいった感じ。 Bメロからサビにつながる歌詞の詰まった部分が良い。あとアレンジ・メロディそれぞれに静と動のコントラストがよく出てた感じが良かった。
2位:CICADA×GOMESS「City Light」
リズムが面白くて、独特なグルーブ感がふんだんに感じられるところがとても良い。音源はライブ会場限定発売のCD-Rのみ。配信で売ってくれ〜〜〜
1位:POLTA「春が過ぎても」
作った尾苗愛さん自身がライナーノーツで言ってるけど、春が過ぎ「ても」。「ても」が良い。温かみを感じるメロディ、無駄のないアレンジ、後ろ向きなだけで終わらない歌詞。盛り上がる感じではないけど、淡々と何度も聞いていられる曲。というか僕が歌詞の内容を機にするということはそれだけ印象に残る曲だったということでもある。いろんなシーンで聞いたし、これからも聞き続けると思う。
去年「聴く手段が増えてたくさんの曲を聴くようになった分、印象に残った曲のセレクトが保守的になった」と言ったけど、今年はその「聴く曲がたくさんある」ことに慣れたのか昨年ほど保守的なセレクトではないように感じる。10個選べるかなと思ったら意外とホイホイ出てきて、今年も良い曲たくさんだったなあという感想に至った。
そんなわけで、次はアルバムの方に行こうと思います〜。20枚選んだので前編後編で。