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BABYMETALのルーツたるヘヴィメタルを掘り下げてみよう〜その1「イジメ、ダメ、ゼッタイ」

BABYMETALの1stアルバム「BABYMETAL」の発売まで、あと1ヶ月を切りましたね。


BABYMETAL

僕はこの半年BABYMETALを推しまくってるわけだけど何が良いかって「かっこよくてかわいい」こと。まずもって「かっこいいけど男臭さ満点のヘヴィメタルとかわいさ満点のアイドルを融合させる」というアイディアが新しく、そしてその核となっている楽曲が徹底的にヘヴィメタルのフルコースのような濃厚さになっているところがやはり見逃せないところ。そこにメンバーの実力の高さ(特にボーカルSU-METALの歌唱力の高さ)ががっちり噛み合って物凄い化学反応を生んでると思う訳。(もちろんノリがいいからウケてるとかそういうのはあるんだけど!)。さて、その楽曲達なんだけどメタルのいろんなサブジャンルの見本市になってると共に、過去のメタル名曲に対するオマージュもふんだんに盛り込まれていてすごく面白い。そのあたりはシンコーミュージックの不定期刊行メタルムック「ヘドバン」の1号に載ってるプロデューサーのKOBAMETALさんインタビューでも色々と話が挙がってるんだけど、そこでこんな話が出てる。

BABYMETALがきっかけでメタルの昔の作品とかを掘り下げてもらえたらいいなって。BABYMETALの曲の中にはいろんなオマージュが入っているので、元ネタを探してもらうっていうのは一つの楽しみ方としてはあると思うし。最近は音楽を掘る…ルーツを辿ったり元ネタを探したりという作業が少なくなっているって聞きますからね。(中略)BABYMETALきっかけでメタルの名盤に陽の目が当たる感じになったら嬉しいですよね!

過去のインタビューでも同じこと言ってるんだけど、BABYMETALがデビューして3年超、NAVERまとめとかに誰か元ネタ集とか書いてるのかなと思って簡単に探したところ意外にも見つからなかった。じゃあ僕が書いてみようじゃないかということで、アルバム発売までの勝手にカウントダウン企画みたいな体で何曲か掘り下げてみようかと。参考文献ヘドバン以外にも+αしてるんだけど、細かい物もあったりするので拾い切れてないかも!あと、パクリじゃなくてオマージュだから勘違いしないようにね!(一応言っておく)

というわけで1曲目のお題はこちら。

イジメ、ダメ、ゼッタイ

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彼女達のメジャーデビューシングル、「イジメ、ダメ、ゼッタイ」が1回目のお題。BABYMETALの初期からあったという曲で彼女達の象徴的な楽曲であると共に、曲自体が極めて様式美的なメタル楽曲であるために初回の題材として取り上げるにはベストだろうなと。

●楽曲のオマージュ元

まず全体的な楽曲の感じとしてはメロディックスピードメタル(略してメロスピ)といわれるタイプの、叙情的なメロディと疾走感を併せ持ったタイプのメタルに位置付けられるんじゃないかと思う(BABYMETAL楽曲では「紅月」なんかもそう)。日本でもわりかし人気あるジャンルだと思います。メロスピの中にも色々あるんだけどHelloweenとかSonata Arcticaのようなタイプよりも、Dragonforceとかエドゥ・ファラスキにボーカルが変わったあとのANGRAみたいに、ツーバス打ちまくりなテンションMAXでモダンな感じのするメロスピなんじゃないかと思うわけです。

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Ultra Beatdown

上のDragonforceの「Heroes of Our Time」はアルバムが出たときに買ったのでよく聴いたけど、MVでギターが両手弾きしてるところも相似形かな…?(両手弾きと言えばジャパメタの代表選手LOUDNESSの「S.D.I」も有名だけど)因みにDragonforceの最新作はこんなにツーバスをドカドカやってる感じではなく、Sonata Arcticaも近年はスピード感から離れたりするなど元気ないんですかね、このジャンル。でも去年のLOUD PARKで聴いたSTRATOVARIUSはすごく良かったよ(むしろBABYMETALより良かったw)。

さて話を戻して、冒頭(0:38)くらいからのリフはSLAYERの「Angel Of Death」のイントロのオマージュかな。スラッシュメタルの代表的なバンドですね。

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Reign in Blood

なんだけど、勘の良い方はお気付きの通り、この曲のオマージュ元の核はX JAPAN(楽曲発表時はX)の「X」です。イントロもちょい似てる感あり。「Angel Of Death」+「X」みたいな感じかも。(ただこの手のは似てるかなと意識するとキリがないw)

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まずサビの「イジメ、ダメ!」で飛ぶところはもろにXジャンプwwそして、このムービーの8:40位からHIDEが「飛べ飛べ飛べ!!」って煽るところ(お約束のシーンらしく、それをつないだムービー集まで上がってたw)は「キツネ、飛べ!」のところの元ネタになってる。

因みに、この動画の7:00くらいからのところのオマージュもBABYMETALのライブでは定番のネタになっている。まずToshiの「We Are X!!」というコールアンドレスポンス。これはこんな感じに。

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それからコールアンドレスポンスに合わせてYOSHIKIが銅鑼を叩いてるけど、時としてこの銅鑼を叩いたYOSHIKIが失神することもあったという。そのエピソードもこんな感じでしばしば使われてる。

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この前の幕張のワンマンライブでもこの失神ネタやってた。笑

僕と同世代の、すなわち30代前半くらいの人は1993年のミュージックステーションスーパーライブにX JAPANが出演してこの曲を歌ったときのことを覚えている人も多いんじゃないかな。TEARSとの落差とか、YOSHIKIが暴れてぶっ壊したドラムがぶつかったカメラが壊れたこととか、とにかくインパクト大だった。笑。

ところでXってヘヴィメタルなの?っていう疑問をお持ちの方もいるかと思う訳だけど、歌メロは多分にJ-POPっぽいところがあるけどサウンドに関してはバラードとかを除けばかなりド直球のメロスピ系のメタルだと言って良いと思います。Xと聖飢魔II実はここからの影響も大)は、1980年代〜90年代前半にヘヴィメタルバンドとしては異例のメディア露出を行ってセルアウトしたんだけどその代わりシーンからは「奴らはメタルじゃない」みたいなことも言われたというような話もあったそうで(先述の「ヘドバン」にはデーモン閣下がその辺について考えを述べているインタビューもある)。何かこういうのって繰り返すんですかね。この「X」を始め初期の代表作はアルバム「BLUE BLOOD」に入ってて、これと前作の「VANISHING VISION」はとてもメタル色の強いアルバム。YOSHIKIの腰も絶好調だったしねw

●MVの小ネタ

さて、この曲はMVにもメタル小ネタが結構挟まれてるのでその辺ご紹介。

まず、たくさんの燃えてるギター。ギターを燃やすパフォーマンスといえばジミ・ヘンドリックスが有名だけど、ヘヴィメタルにおいてギターに炎といえばイングヴェイ・マルムスティーンのアルバムジャケットを欠かすことはできないのではないだろうか。笑


Rising Force


Trilogy


Fire & Ice

並べると壮観だなwwただMVで燃えてるギターはフライングVで、イングヴェイが使っている物ではないのね。これは多分KOBAMETALさんの趣味じゃないかなw他にもいろんなシーン(ライブ中の映像等)でフライングVのモチーフが出てくることあるし。

因みに、イングヴェイさんは昨年LOUD PARKにてBABYMETALと同じ日に出演、本来トリ前だったんだけど、ヘッドライナーだったKING DIAMONDが特殊機材を積んだ船が届かないという理由で出演キャンセルしたために急遽大トリに昇格し、見事その大役を務めた次第。その時の様子はこちら。

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ありえないアンプの置き方をしているからか音響が極悪で、元々の音の大きさとあいまってとりあえず耳が超痛かった。動画でもわかるとおり終始ノイズが入ったためかイングヴェイは数曲やる度に不機嫌になり引っ込んでいき、その度にベースの人が「みんな!イングヴェイコールをするんだ!!」と煽って呼び戻させるという何か古代日本神話もびっくりの光景が繰り広げられていましたとさ。2ちゃんラウパスレに書き込まれた「あのベースの人企業に就職したらいい社畜になれそうだな」という書き込みがツボだった。ただギターのありえない上手さには圧倒された。有名な歯でギターを弾くところも見ることができて良かったですw

それからおっさんね。古典的なヘヴィメタルのバンドマンの格好をしているんだけど(鋲ジャンとかね)、最近のメタル界だとあそこまでわかりやすい風貌をしている人は逆になかなかお目にかかれない気がするw

それとあわせてあまりにもおなじみ過ぎるのがバックバンドのガイコツさん達。デビュー曲「ド・キ・ド・キ☆モーニング」の時からいるのだけど、ライブの時も出てきます。これまたヘヴィメタルとガイコツってわりと密接な関係になってるけど、この起源はオジー・オズボーンがブラックサバスを結成したときのコンセプト「人を怖がらせる音楽を作る」ということ、そのブラック・サバスというバンド名自体が同名のホラー映画から取られていることに端を発するんじゃないかな。ただし彼等はエアバンドですのでご注意w去年のCDJで周りの初見っぽい人が「バックバンドも音がすごかったなー」って言ってて、ああバンド形式であることってとりあえず大事なんだなって思ったw

あと5分過ぎくらいのところに挟まれる「STAND UP! METAL!」の文字はDIOの「Stand Up & Shout!」なんですかね。

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Holy Diver

 

というわけで、とにかくメタル愛てんこ盛りのMVに仕上がってる訳だけど、もちろんのことメンバー3人はヘヴィメタルに造詣が深い訳ではない。でも、本人達は未知との遭遇による化学反応を楽しんでいるようだし、彼女達の事務所の先輩であるPerfumeもかつてテクノ・エレクトロをわからないながらやっていたと記憶しているので、その辺は温かく見守りつつ、引き続き楽しもうと思ってる次第。

というわけで、次回はこの曲と並ぶ、ライブで盛り上がるあの曲について書きますよ!

 

<1.31追記>

Twitterで指摘頂きました。イントロのギターリフはSonata Arcticaの「8th commandmentでは?」と。確かにこれもあるねえ。「Angel Of Death」の方が古いというのはあるけど、様式美的なメロスピという観点からはこっちの影響も相当あるよね。

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そしてアレンジャーご本人までww

調べてみたらWikipediaでも英語版にしか載っていないスウェーデンメロスピバンド。オマージュするにはマイナーすぎだろww確かになんとなく雰囲気はわかるけど、具体的にどの曲のどの部分を入れたのかはわからなかった…その後のツイートからは1stアルバムを推してたので、この曲かな?

http://www.youtube.com/watch?v=WhMeyXH3HR4

 

そして!来週2/7にBABYMETALがついにミュージックステーション出演決定DEATH!!!歌うのはこの曲だそうですよ!!うわー楽しみだー。リアルタイムで見られないのが残念だけど。