たにみやんアーカイブ(新館)

音楽について何か話をするブログです

ディスクレビュー

lyrical schoolニューアルバム「SPOT」に見るアイドルラップの可能性

lyrical schoolのニューアルバム「SPOT」が3月10日に発売された。因みに今回はiTunes Store等での配信も開始されている。 前作「date course」は個々の楽曲やアルバムを通してのコンセプトメイキングが素晴らしく調和した大傑作であり、個人的にもラップ/ヒ…

アイドルとはジャンルなのかという話とカワイイは正義かもという話〜ディスクレビュー:lyrical school「date course」

9月なのにこんな話を既にするのは変な話なんだけど、今年はいいCDが多すぎて年末のベスト10選定が今からもう混迷を極めそうな予感しかしない。ちょっとあまりにいいモノばっかり効き過ぎてるのであからさまにハズレッぽい物を聴いて少しは気分を中和させた方…

ロックの「環状線」とポップスの「水平線」の幸せな邂逅〜ディスクレビュー:the chef cooks me「回転体」

発売から半月ほどずーっと愛聴しているけど、the chef cooks meの「回転体」がめっぽう良い。 回転体 chefを初めて認識したのは5年くらい前にムラマサの対バンツアーに名前が載ってたときかな。実際日程の都合とかもあってその対バン行かなかったんだけど、…

ふくろうず第二章の始まり〜ディスクレビュー:ふくろうず「テレフォンNo.1」

デビューしたときから追っかけているミュージシャンってそんなにいないんだけど、彼女達はその数少ない存在であり、それだけに思い入れも深いバンド、ふくろうず。前作かつメジャーデビュー作「砂漠の流刑地」が出てから2年1ヶ月、そのレコ発ライブ(僕が行…

中田ヤスタカからの1990年代と2010年代へのアンサー〜ディスクレビュー:きゃりーぱみゅぱみゅ「なんだこれくしょん」

本来前エントリの「上半期の5枚」で入れるべきだったんだけど、もう全部書くこと決めたあとに入ってきちゃったので枠外紹介。しかしまあ、やっぱこれおもしろい作品だよなあ。 なんだこれくしょん(初回限定盤) きゃりーぱみゅぱみゅのファーストアルバム「ぱ…

パスピエのこれまでとこれからの話をする〜ディスクレビュー:パスピエ「演出家出演」

というわけで今年一番発売を楽しみにしていたアルバムであるパスピエの「演出家出演」を購入して聴き通してきたのでレビュー。 演出家出演 先に結論めいた物を言うと、クラムボンの「2010」を聴いたときのように先行で大半の曲を聴いて臨んだので新鮮さは少…

今を切り取る超自然体のアルバム〜ディスクレビュー:クラムボン「LOVER ALBUM 2」

気がついたら発売して2週間以上経過してしまっていた。同日にハナレグミのカバーアルバムと併せて聴いていて(こちらもものすごくいいアルバムだった)んだけど、ようやくいいたいことがまとまってきた(まあ今週仕事が忙しくて書く暇なかったのもあるけど)…

まさに「今」のポップミュージック〜ディスクレビュー:tofubeats「lost decade」

tofubeatsのファーストアルバムを買った。 lost decade 彼にとっては初のフィジカルリリース。といいながら僕が買ったのはiTune Storeでのダウンロード版。だって1500円だったしボーナストラックついてたし。そしたら予約注文+まるごと試聴企画効果もあり、…

全ては戦略のままに:ディスクレビュー サカナクション「sakanaction」

サカナクションのニューアルバム「sakanaction」、買って1週間くらいになるのでずいぶん馴染んできたかなーというところで、今思っていることをまとめておきたいなあと思う次第。 sakanaction ●セルフタイトルに見る「表裏一体」!? 最初聴いて感じたのは、…

ドラマティック・ビューティフル・アンサンブル〜ディスクレビュー:jizue「Novel」

インストのバンドって、普段そんなに聴かないんだけど、これは久々に自分の中でヒットしたわ。 novel - jizue 京都出身でギター・キーボード・ベース・ドラムの4人組バンド、jizue 。去年はneutralnationとかにも出演していたわけで、今年も夏にはどこかしら…

作り込みが初期衝動を超えるとき〜ディスクレビュー:モーモールルギャバン「僕は暗闇で迸る命、若さを叫ぶ」

最近は先月に届いたFISHMANSのライブDVDをずーっとかけてる毎日だったわけだけど、そんな中先週買ったモーモールルギャバンの新譜がめっちゃ良かったよという話。 僕は暗闇で迸る命、若さを叫ぶ モーモールルギャバンといえば「サイケな恋人」でのパンティー…