たにみやんアーカイブ(新館)

音楽について何か話をするブログです

2021年6月に聴いて良かった音楽

折り返しです〜なお上半期ベストは面倒だしベスト選出のために音楽聴いてる訳ではないのでやりません、ってこれ毎回言ってる気がする。

 

東京事変「音楽」

東京事変としては相当久しぶりのアルバム。「赤の同盟」や「緑酒」あたりの疾走感あるナンバーはこのバンドの得意技よねって感じで大変良い。冒頭「孔雀」とラスト「一服」はヒップホップやEDMの取り込みをしてるのは面白い。「孔雀」のイントロの古い意匠はなんでなのかわかんない。

 

adieu「adieu 2」

上白石萌歌の歌手名義。藤井風のプロデュースをしているYaffleが全曲プロデュースしているからか全体的にざらっとしてインディ感のある音作り。彼女の声とマッチしてて良いと思う。

 

持田香織「せん」

前作「てんとてん」以来の2年半ぶりの作品は全曲クラムボンミトさんのプロデュース。すこし曲調の偏りが見られるような気もするけど、まったりしたポップスで今の彼女の声を引き立てるようになってて良い。

 

Hiatus Kaiyote「Mood Valiant」

ハイエイタス・カイヨーテ6年ぶりのアルバム。6年ぶりなのか…(ボーカルのネイパームがソロ出してたのもあるかも)今回からフライングロータス主宰レーベルのブレインフィーダーに移籍したこともあり、よりビートが強調されて身体にくる音像になってる。ビートのバラエティもたくさんあって聴いててたくさん面白みを感じられる作品。

 

SHISHAMO「SHISHAMO7」

SHISHAMO、今回も基本的なバンドアンサンブルがうまくてその上で新要素が入ってて順当にバンドとしての進歩が見える感じが良い。今回だと「明日の夜は何が食べたい?」とかは21世紀型シティポップ感があるけどSHISHAMOっぽさも維持してる。

 

中納良恵「あまい」

中納良恵5年ぶりのソロアルバム…って前作からそんなに経っているのか…(2度目)EGO-WRAPPIN'の時とは真逆な音数の少ない楽曲が大半だけど、ボーカルを多重にしたり反響音を活用することで音を広く響かせようとしてるしより歌にフォーカスできるようになってる。折坂悠太との共演曲「待ち空」なんかはその極致なので必聴。

2021年5月に聴いてよかった音楽

もうすぐ折り返しですね〜

 

Homecomings「Moving Days」

Homecomingsの1stアルバムに衝撃を受けた自分としてはどうしてもその後のアルバムにあのみずみずしさを求めてしまっていた(あれはデビュー時しか出ないと分かっていたわけだけど)。しかしながら今作は温かみのあるギターポップバンドとしての魅力を確立した感があり、とても良いアルバム。落ち着いて聴ける作品。

 

mekakushe「光みたいにすすみたい」

朗読のような歌のような独特の歌唱。なんというか矢野顕子っぽい感じがする。声はもう少しストレートな感じ(というと矢野さんに怒られそうだけど)。ライブで聴くと面白そうだなって思った。

 

 

CHAIWINK

CHAIといえばベースがぶいぶい言っててドラムの圧が強目でみたいなサウンド面での一定の様式がある程度あった印象があるんだけど去年あたりからそれがずいぶん変わってきて、「Plastic Love」とか相当いい曲だなって思わされた流れでのこれ。サウンドの多様性が増しているだけではなくて今までのテイストもうまく残してたりしているので連続したものとして聴ける。シンセ音や打ち込みが多分に含まれてるのが良い。浮遊する感じの奥行きのある音が多いのが個人的にも気に入っているところかも。

 

 

諭吉佳作/men「からだポータブル」

なんとこれが初のまとまった形での音源発表。諭吉佳作/menを知ったのはでんぱ組.incへの楽曲提供だったけど、今の10代すごいなあって思わされる。ジャズとかをはじめとして色々な音楽が並列で流れている感じがあってこれがYouTube以降に生まれた世代か…と唸るばかり。「外B」とかは懐かしさのあるメロディー。

 

もうすぐ半期折り返しだけど半期での振り返りはしません。毎年言ってる気がするけど。

2021年4月に聴いてよかった音楽

遅れた分を取り戻すシリーズ、なんとか5月内に完了できる(しかし、すぐ6月になってしまうw)。4月は引越しとかで色々バタバタしてたけど、色々良いものあったですね。

 

lyrical school「Wonderland」

今の5人になってからの3作目。今っぽいトラップ楽曲から歌メロ色の強い曲にオリエンタルものやオールドスクール的な曲もあり最後にゴスペルもありで個々の楽曲の出来はこれまでの積み上げもありピカイチ。ただその分アルバム全体としての統一感みたいなものは薄いような感じも。コンセプトアルバムっぽさはなかったなあという印象(制作トーク聞いてもノーコンセプトっぽく思われたというところもあるんだけど)。個人的にはコンセプチュアルであることはそこまで大事ではないと思うので、これくらいの塩梅で良いとは思うけど。

 

AFRO PARKER「After  Hour」

中堅社員の悲哀みたいなものを表現した1曲目がとても良い。リアル。こういうヒップホップもあっていいと思う、というかこれもまた自己表現としてのヒップホップの一つの形だよなあって思う次第。

 

Porter Robinson「Nurtur」

透明感があるサウンドのエレクトロミュージック。男女デュエット的な曲も実は自分で歌ったものをエフェクト処理しているのを知って驚いた。本人が日本のカルチャー大好きなのもあり、割と日本人にとって聞きやすい音になってるんじゃないかなとか思う。

 

くるり「天才の愛」

ファンファン在籍のラストアルバムなんだけど、本人が「やり切った」というのがよくわかるくらいの充実な作品。いつものくるりなんだけど、変化や進化は常に感じられる。野球選手の名前をひたすら連呼し続けていく「野球」とかよく考えついたなあと(それでいてポップスの曲としてきちんと成立している)。

 

 

YUKI「Terminal」

前半は打ち込み中心で後半はバンドサウンド主体、さらにはストリングス入りの楽曲やジャズっぽい意匠を含んだサウンド(しかもドラムが石若駿!)などかなりバラエティに富んだ作品となっている。バラエティに富んでいてもYUKIの記名性の高いボーカルがきちんと各楽曲を繋いでいる感じがあって、歌声の存在感の大事さを改めて思わせる。個人的には大名盤「うれしくって抱きあうよ」に並ぶ出来栄えと思えてくる。オススメです。

 

というわけで次回に続く〜今回の文章は大半は買い換えたiPadで書きました。もうちょい書く量増やしたいですね。

2021年3月に聴いてよかった音楽

これまでの遅れを取り戻すシリーズ第2弾です。連休中に書きたかった笑

 

 

aiko「どうしたって伝えられないから」

最初の「ばいばーーい」のAメロからしてなんかメロディへの言葉の乗せ方が異形感ましまし。先行シングルだった「ハニーメモリー」もそうだったんだけど、ここにきてシンガーソングライターとして新しい扉開いたのでは…?という感じ。とにかく近年のaiko作品の中でも際立って耳に残る作品。

 

坂本真綾「Duet」

タイトルの通りで様々な歌手とデュエットしているもの。個人的には女性2人のデュエットの人選が土麻子・内村友美・小泉今日子というバラエティに富んでる面々で曲も大人びいた感じながらジャズやサンバなどの意匠を含む感じで落ち着いて聴ける。良盤。

 

Tempaley「ゴーストアルバム」

独特の立ち位置を持つバンドのメジャーデビュー作。メジャーデビューすることによって音楽性変わるかなって懸念してたけど特にそんなことはなく、不穏で怪しげだけどどこか耳馴染みのいいこれぞTempaleyな曲たち。

 

V.A.「筒美京平SONG BOOK」

元々は80歳記念として作られたのが図らずも追悼盤になってしまった今作、誰もが知ってるような歌を今の音と今の歌い手で蘇らせるというもので生田絵梨花北村匠海といった若くて歌の上手い歌手、さらには意外なる俳優畑からの橋本愛の起用はお見事。しかしながら個人的に一番よかったのはmiwaによる「サザエさん」だった笑

 

4月はもっとたくさんあります!

iOSのショートカットでSpotifyやApple Musicなどのリンクを変換して自分が使ってるストリーミングサービスで開く

Twitterをやっているとフォローしている皆さんがオススメの曲やアルバムのリンクを投稿してくれるので気になったらちょいちょいチェックして聴いてみる、というのは自分のみならず多くの人がやっていることなのではないかと思う。しかしながら自分はApple MusicユーザーなのでSpotifyのリンクが貼られていると一旦見た上でApple Music上で検索したりしなくてはいけないので結構手数を踏まねばならず、結果放置してしまうことも多く面倒に感じていた。なんとかならないものか調べていたら、Google Chrome拡張機能でこんなのを見つけた。

Twitter上の音楽ストリーミングサービスのリンクを相互変換(SpotifyApple Music・Amazon Musicに対応)するというサービス。そうそうこんなやつ!しかしPCでしかできないのでTwitter見るのはスマホが主、という自分的にはちょい惜しい感じ。するとこの拡張機能は、Songlink APIを使用しているとのこと。Songlinkとは、楽曲名や楽曲URLを使ってストリーミングサービス間で相互変換できる、というイケてるサービスだ。

もしかしてこのサービスのAPIを使えばスマホでも同じようなことができるのでは…?と思い、おそるおそるSonglink APIのドキュメントを見てみたが…

 ホント最低限のことしか書いてないな…wしかしながら知りたいことはわかった。SonglinkのAPIに音楽ストリーミングサービスのURLとユーザーの国情報をつければ他のサービスのリンクなどの情報が返ってくるということ。ひとまず例としてSpotifyのリクエスト例が紹介されているので、これをもとに進めていけばいいのだろう。しかし問題があり、自分はプログラムのことはある程度わかるけどコードを書くことができない。APIドキュメントも気が利いてる大手のものとかだったら言語別にサンプルが書いてあったりするもんだけどこれは個人開発ぽいのでそんなこともなく。GW使っていちから勉強するか…と思っていたところでiOSのショートカットを使うとちょいとしたプログラミング的なことはできるとのこと。

なるほどこれなら自分でもできそうだ…というわけでこれで進めていくことに。

1:API呼び出しURLを作成する

Songlink APIを使って日本の音楽ストリーミングサービスのURLを取得するには次のようなURLを呼び出してあげれば良い。

https://api.song.link/v1-alpha.1/links?url=<対象のURL>&userCountry=JP

対象のURLと書いてあるところに各ストリーミングサービスの共有用リンクを入力して呼び出しすれば良い。なお、アルバムかトラックのみ有効。アーティストやプレイリストは変換できないので注意。SpotifyのものだけでなくApple MusicやAmazon MusicなどのURLの入力にも対応している(残念ながらAWAやLINE MUSICなどの国内系サービスは対応していない)。

まず、Twitterの公式アプリではURLが「t.co」で始まる短縮URLにされているので処理する前にはそれを展開してあげる必要がある(短縮URLではないものは展開処理をスキップするので安心)。そして適当な名前をつけて変数登録して、上記の形式のURLに挟み込むようにする。それだけ。

f:id:tanimiyan:20210429223748j:image

2:API呼び出しした結果からApple Musicのリンクを取り出し

API呼び出しは「URLの内容を取得」でできる。そして、返ってきた内容から必要なデータを抽出するという寸法。例としてlyrical schoolの「Wonderland」でやってみた内容はリンク先の通りなんだけどJSON形式というネスト構造になっているテキストデータになっているので、この中から項目を取り出していく必要がある。JSONの処理は「辞書」項目で取り扱える。ここでは「辞書の値を取得」をすることになる。普通にプログラムで書く時のようにピンポイントに取得することはできないので、1項目ずつ地道に順番に取得していく必要がある。それを処理にするとこのようになる。

f:id:tanimiyan:20210429223802p:image

Apple MusicではなくAmazon MusicYoutube Music、あるいはSpotifyにしたいときは「appleMusic」のところを「amazonMusic」「youtubeMusic」「spotify」に変えてあげればいい。

最後に取得したURLを開く処理を入れてあげて完成(Apple Musicだけは最後の「url」の代わりに「nativeAppUriMobile」を取得するようにするとブラウザを挟まず開くようになスムーズに使える)。ショートカットの詳細メニューから「共有シートへ表示」を有効化すれば使えるようになる。

f:id:tanimiyan:20210429224004p:image

使うと初回だけWebサイトへのアクセスを確認するダイアログが出てくるのでOKを押してあげよう。

f:id:tanimiyan:20210429224044j:image

ほらひらけた!

f:id:tanimiyan:20210429224640g:image

これで音楽リスニングライフが豊かになりますね!やってみたら意外と簡単にできるので是非読んだ人には試してみてほしいです。でも試すのも面倒って人のために今回作ったショートカットを共有しました。先に「設定」から「ショートカット」のアプリ設定を開き「信頼されてないショートカットを許可」を有効にしてあげてください。

Apple Musicに変換
Spotifyに変換

iOSのショートカットって便利ね。意外と色々使えそうで、また試してみたくなりました。

2021年2月に聴いてよかった音楽

3月半ばに資格試験がありその後すぐ引っ越すことになり全く書く時間が取れなかったけど、ようやく落ち着いたので書けます。

 

中島愛「green diary」

参加してる作家陣が豪華〜と思いつつ、1曲目の「Over & Over」のちょっとポエトリーリーディングぽいところが好きだったり。これ三浦康嗣さんなのね。

 

大和那南「夜明け前(Before Sunrise)

今作で初めて知ったんだけどまだ20歳なのね。ダークでなんか芯のある、存在感のあるサウンド。ライブで見てみたいなとも思うし、これからまだまだ色々積み重ねて面白い曲出してくれそう。

 

ずっと真夜中でいいのに。「ぐされ」

「暗く黒く」のゆったりしたテンポから上げていくアレンジなんかはめっちゃ好みだしボーカルもすごくよく通るしアレンジもちょっと混み入っててなんだかんだ好き。YOASOBIとよく対比されるけど少しレイヤーというかポジション違う気もする。

 

 

Coccoクチナシ

Coccoはだいたいいつもいいアルバム出してくるんだけど、今回は震災後に出た「エメラルド」くらい心にくるものがある。彼女には巫女あるいはシャーマン的なものを感じることがあるんだけど、世の中が大きく動いてどよめいたときにその歌が強みを増すということはある(もしくはそう感じさせる)のかも。

 

R×R=NOW「R×R=NOW Live」

現代ジャズ界のスーパーバンドのライブ盤。やはりジャスティン・タイソンのドラムはめっぽうおもしろくてなおかつ各プレイヤーがさまざまにそこに絡んでいくのがとても良い。音源版とはまた違った聴き方ができる感じ。はーこの人たちのライブもまた行きたいねえ。

 

ほどなく3月分も出ると思います!

2021年1月に聴いてよかった音楽

在宅勤務増えると音楽聴く時間減りがち…しかしお風呂読書用タブレットApple Music使えるようになった(一昨年くらいには使えるようになってた)ので音楽聴ける時間がまた増えた。サビとカビで捨ててしまった防水スピーカーまた買おうかな。

 

 

YOASOBI「THE BOOK」

新曲は1曲だけなわけだけどikuraさんのボーカルがとてもよく通る声である、というのはヒットの要素の一つとしてあったんだろうなあと(2月発売のずっと真夜中でいいのに。の新譜と併せて聴きながら)。ただこれをデータオンリーで聴くのはこの作品の本来の姿とは違う気もしなくもない。

KID FRESINO「20, Stop it.」

カネコアヤノとのコラボ曲「Cats & Dogs」と先行シングル「No Sun」がすごく良い。後者なんかはツインベースにtoe柏倉隆史さんのドラムや小林うてなさんのスティールパンが絡むトラックがヒップホップのシーンだとなかなかない感じですごい好き。

 

Arlo Parks「Collapsed in Sunbeams」

今月聴いて衝撃的に良かったな〜と思ったやつ。イギリスのR&Bシンガーソングライター。リズム感、声、音の良い感じのこもり具合と響きとか全て自分の好み。ドラムがざらっとしてるのもすごい好き。まだ20歳なのか……ここからまだまだ伸びしろを秘めてるのが想像できなさすぎてすごい。

NOT WONK「dimen」

NOT WONKってこういうバンドだったっけ?って思うくらいに最初聴いた印象は驚きに満ちていた。R&Bやジャズなんかに接近した今っぽい音楽。しかしながら途中あたりからガッツリ直球パンクな曲も出てきてギャップが面白かったりする。

WEEZER「OK Human」

WEEZERといえばパワーポップパワーポップといえばWEEZERみたいな感じだったんだけど今作はオーケストラを全体的にフィーチャーした壮大なポップミュージック。中期〜後期のビートルズみたいだなあと思いながら聴いていた。でもメロディはWEEZERなんですよね。どれもよいけど「Playing my piano」とかはメロディめちゃよくて印象に残る。

 

以上、来月に続く〜

描き始めてから書き終わるまで時間経ちすぎてスピーカー買っちゃったぞ