2023年ベストディスクトップ20
今年、とても忙しかったけどまあそれなりに音楽聴いたと思うので、毎年の通りまとめたいきたい。過去のはこちら。
2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
毎年入れてた選出基準などの口上は省略。今年は忙しさに追われて時間がなくてじっくり聴き込むことがあまりできなかった感じ。なので11位以下は同率扱いで(ベスト10でもいいのだけど紹介したかったので)。また、例年と違って1位から公開。それぞれのApple Music埋め込みからアルバムの各曲視聴もできますよ。
1位:world's end girlfriend「Resistance & The Blessing」
今年一番聴いてて驚き、新鮮さをもって受け止めることができたアルバムだった。とあるライブに行く途中に聴きはじめたのだけど、あまりに衝撃的すぎてこの後のライブどころではなくなりそうだからという理由で聞くのをやめたくらいだ。いわゆるポストロックアンビエント的なものに分類されるものの、ジャンルって何?みたいな感じで様々な音が縦横無尽に鳴り響く。35曲、146分の超大作ながら全く飽きさせない工夫もすごい。
2位:cero「e o」
ceroはいつも大好きで毎回驚きをもたらしてくれるんだけど今回も良かった。オープニングの静謐な「Epigraph」から始まる様々なビートとメロディの博覧会。毎度毎度自分たちの音楽を更新すること(さらには自分たちが積み上げたものを捨て去ること)の大胆さに感銘を覚えてしまう。とても複雑で重層的だけどなんとも乗れる感じの曲たち。今年もライブでいくつか聴けたけど素晴らしかった。
3位:NewJeans「NewJeans 2nd EP'Get Up'」
今年一番聴いたのは間違いなくNewJeansでしょう。全曲好き。特に好きなのは「Super Shy」と「ETA」かな。全部好きなんだけど5曲だけのミニアルバムなので物足りなさも感じてしまって、結果としては3位、みたいな。
4位:Lamp「一夜のペーソス」
ストリーミングサービスを通じて海外でものすごく聴かれるようになったLampの5年ぶりの新作アルバム。まったりとした浮遊感あるサウンドの男女ボーカルによるポップスで元々かなり好きだったしNegiccoのKaedeソロも気に入ってたんだけど、それらを超える傑作では…!という気持ち。聴いてると気持ち良い。好き。
5位:iri「PRIVATE」
iriの楽曲は夜っぽい感じやブラックミュージックテイストなどがすごく気に入っていたのだけど今作は特によい。そこに1曲目「Season」のラテンぽいイントロが新鮮。個性あるボーカルも歌唱の幅が広がった印象があり耳馴染みもよく、どの曲もうっとりする。
6位:People In The Box「Camera Obscura」
7位:マカロニえんぴつ「大人の涙」
正直「マカロニえんぴつ、化けたな!」と感じさせられた傑作。夏頃よく聴いてた。これまではやはりTRICERATOPSやGRAPEVINEなどのバンドからの影響が色濃く出ていたように感じていたが、今作は各曲のアレンジが幅広さと深みを増していてバンドとしてのオリジナリティを確立できててステージが上がった印象を受けた。もう1曲目の「悲しみはバスに乗って」からしてよい。ゲストボーカルまで迎えてめちゃくちゃクドくした「嵐の番い鳥」も好き笑
8位:スピッツ「ひみつスタジオ」
いつものスピッツではあるんだけど、いつものスピッツとは「常に新鮮で瑞々しい曲を書くバンド」なのでつまり今回もめちゃよいという話である。やはり令和のチェリーともいいたくなる「美しい鰭」が白眉。
9位:TESTSET「1STST」
よい音響で聴くとビビるやつ枠というのが個人的にあって、去年はDrakeだったんだけど今年はこれです。響きがべらぼうに良いのでいいイヤホン・ヘッドホン・サウンドシステムなどで聴いてください。
10位:Liv.e「Girl in the Half Pearl」
R&B的・ネオソウル的なやつはここ10年ぐらいの自分の音楽の好みの根底に存在しているわけだけど、そういう中でドンピシャだったのがこれ。年の初めの方でよく聴いていた。
11位〜20位(順不同)
Homecomings「New Neighbors」
Mom「悲しい出来事-THE OVERKILL-」
幽体コミュニケーションズ「巡礼する季語」
MAISONdes「ノイジールーム」
Metallica「72 Seasons」
Dinner Party「Egnimatic Society」
CHAI「CHAI」
くるり「感覚は道標」
PinkPantheress「Heaven knows」
失業魔法少女「月の残響」
来年はもっとたくさん聴きたいな。それから全般的に時間の使い方を上手くしたい。それではみなさん良いお年を(ベストソングは年明け気が向いたらw10曲あるかわからないけど)
2023年4月〜6月に聴いて良かった音楽
リストアップは随分前に終わってたんだけど書くの忘れてた…
Dinner Party「Enigmatic Society」
Homecomings「New Neighbors」
水曜日のカンパネラ「RABBIT STAR ★」
People In The Box「Camera Obscura」
iri「PRIVATE」
スピッツ「ひみつスタジオ」
cero「eo」
藤原さくら「AIRPORT」
Arlo Parks「My Soft Machine」
ずっと真夜中でいいのに。「沈香学」
Jリーガーの好きなミュージシャンは誰だ選手権2023
またまたあの企画が帰ってきた…!
2017年・2020年に「Jリーガーの好きなミュージシャンは誰だ選手権」という記事を書いた。また3年経ったのでもう一度やってみたい。
いよいよ今日からJリーグの2023年シーズンが開幕した。なんとJリーグも30周年(マジか)。カタールワールドカップの盛り上がりの波に乗りながら新しいシーズンを迎えていきたい感じ。ここ数年のJリーグの変化としてはやはり欧州のフットボールのスタイルがどんどん輸入されてきてて、戦術面での進化のみならずクラブ経営全体の進化が見られてきたことなどが挙げられる。ここ6年間(この特集を始めてからずっとということになる笑)J1リーグの優勝が川崎フロンターレと横浜F・マリノスの2クラブだけになっているのはまさにその「クラブ力」がずば抜けて高いのがこの2チーム、ということになるだろう。
そうやってリーグの環境が変わる中でも変わらないものがある。スタジアムする選手たちがイヤホンで音楽を聴いたりしていることだ(強引)。
最近はこの辺りの結びつきも強まっているのか浦和レッズやFC東京などのサッカークラブはApple Musicのキュレーターになって選手のよく聴く曲プレイリストを配信したりしている。
そんなふうに垣間見られるJリーガー達の音楽的趣向にはどんな傾向があるのか。調べてみました。
というわけで例によりエル・ゴラッソの選手名鑑を購入した(因みに企画関係なく毎年買っています)。
この中の選手アンケートの「好きなアーティスト」の項目を集計する…はずだったのが、項目名が「最近よく聴く曲」に変わってしまった!とはいえよくよく見てみたらほぼ全員が曲とミュージシャン名を併記してくれているかミュージシャン名だけ書いていたので、これなら例年同様の集計ができそうだな、楽曲別も余裕があったらやろうかなという気持ちになった。*1集計作業には最新の技術である根性マイニングを使い、一つ一つ目視で入力したのであった。
なお、データに関していくつか注釈を入れておきたい。
- 今回も対象はJ1のみ。600弱の選手から400件程度の回答を得られた
- 回答の傾向を見るために2023年1月1日時点での選手年齢も集計した(全選手の平均年齢は25.91歳)
- 「いろいろ」「ランダム」などの回答も多かったが今回は集計せず
- 移籍タイミングの都合により全く回答が得られていない選手もいる(浦和の岩波拓也など)
今回は質問が変わったためにかなり拮抗した、同率の多い勝負となった(勝負とは)。しかしながらそれでも随分と傾向の見えるものになったので、これを見ながらやいのやいの言いましょう。というわけで同率10位ふたつから、サッカーにちなんで合計11組発表。
10位:Mrs. GREEN APPLE(8票、平均22.63歳)
まずは昨年約2年ぶりに活動再開を果たしたMrs. GREEN APPLEがランクイン。若者を中心にキャッチーなサウンドとわかりやすく共感性の高い歌詞が支持を集めている。そんなミセスでは投票者の半分にあたる4人が「Soranji」を聴いているとの回答。小柏剛(札幌)、橋本健人(横浜FC)、柳澤亘(G大阪)などの若手に混じり、歌うまJリーガーとしてお馴染みの島川俊郎(鳥栖)も投票。
10位:back number(8票、平均19.63歳)
同率10位は前回・前々回ともにランクインしたback number。特徴としては投票者が若いことで、5票以上投票されたミュージシャンの中で唯一回答者平均年齢が10代である。もともと若者に人気ということもあるが、2020年のインターハイが中止になってしまったことに寄せて作った「水平線」などをきっかけに10代に改めて浸透していったことが背景にあるのではと思われる。実際に山本悠樹(G大阪)、松村優太(鹿島)以外の投票者は皆当時高校生だった選手達である。
続いて5位が同率で5組。
5位:平井大(9票、平均23.39歳)
同率5位には平井大がランクイン。香川真司(C大阪)がお気に入りであることが有名である*2彼、サーフミュージックと言われるような海との結びつきが強い楽曲を出していることもあって9秒中3票が湘南ベルマーレからだった(杉岡大輝、吉田新、松村晟怜)。
5位:宇多田ヒカル(9票、平均27.11歳)
過去2回のアンケートでは全く名前が出てこなかった宇多田ヒカルが大幅ジャンプアップでランクイン。今回の質問形態変更による恩恵を一番受けているミュージシャンかもしれない。9票中7票が「First Love」を聴いていると回答。間違いなく大ヒットしたNetflixのドラマ「First Love 初恋」がきっかけになっているだろう。ドラマの影響すごい。山下敬大(湘南)、三田啓貴(横浜FC)、山本理仁(G大阪)、キム・ジンヒョン(C大阪)などが投票。
5位:ケツメイシ(9票、平均29.33歳)
第1回の王者であったケツメイシが引き続きランクイン。ワールドカップで日本代表がスペインに勝利した後に選手達が「涙」を歌っていたことでも知られる、サッカー選手との結びつきの強いミュージシャンである彼等が納得のランクイン。なお今回5票以上集めたミュージシャンの中では一番回答者平均年齢が高く、東口順昭(G大阪)、丸山祐市(名古屋)、武藤雄樹(柏)といったベテラン選手中心に支持を集めている。
5位:Vaundy(9票、平均25.56歳)
昨年紅白歌合戦に初出場し、勢いに乗っているミュージシャンの一人でもあるVaundyがランクイン。回答者のうち半数に近い4人が「怪獣の花唄」を挙げるなど楽曲の力も強い。宇佐美貴史(G大阪)、飯野七星(神戸)、安西幸輝(鹿島)などが投票。なお、彼自身の歌唱ではないが作詞作曲プロデュースを手がけたmilet×Aimer×幾田りらのコラボレーション曲である「おもかげ」も3票を集めている。
5位:ONE OK ROCK(9票、平均26.11歳)
こちらも3回連続ランクインのワンオク。2007年のファーストアルバム「ゼイタクビョウ」に収録されている「欲望に満ちた青年団」が3票集めるなど、かなり聴き込んでたりライブに行ったりしてる選手がいる模様。扇原貴宏(神戸)、宮大樹(福岡)、中野伸哉(鳥栖)などが投票。
さて4位は単独。
4位:Saucy Dog(11票、平均21.82歳)
TikTokなどでもたくさん聴かれているSaucy Dogがジャンプアップしてランクイン。こちらも投票者平均年齢が若く、金子拓郎(札幌)、松田詠太郎(新潟)、佐々木旭(川崎)などの若手ホープ達が投票している。
そして、2位も同率で2組!
2位:清水翔太(14票、平均24.64歳)
前回1位だった清水翔太、今回は2位。元々若い世代に人気だしサッカーを題材にしたMVを撮ったりなどしていてサッカー界との繋がりもある彼、引き続き根強い人気を誇っている。瀬川祐輔・宮代大聖(川崎)、伊藤涼太郎(新潟)、山岸祐也(福岡)などが投票。
2位:Official髭男ism(14票、平均25.57歳)
前回急上昇したヒゲダン、今回はさらに順位を上げて2位である。さらに、投票数の85%にあたる12票が昨年ヒットしたドラマ「silent」の主題歌だった「Subtitle」を挙げており、この曲は全ミュージシャンの曲を通じて最多得票を集めた。それだけドラマと楽曲のパワーが強かったことを感じさせる。この4年間で3回の紅白歌合戦出場などもあり国民的バンドとしての風格も出てきている感じがある彼等、次は1位も見えてきているのでは。畠中慎之輔(横浜FM)、山崎凌吾(京都)、茶島雄介(広島)、紺野和也(福岡)などが投票。
そして……1位は………!!
1位:Mr.Children(15票、平均25.60歳)
1位はミスチルでした!前回前々回ともに2位とシルバーコレクター(準優勝続きで実力はあれどここ一番で勝てないチームのことを指す言葉)かと思われていたものの、3回目にして満を辞しての1位を獲得。質問の形態がトレンドを反映しやすい性格のものに変わってもこれだけの得票数をキープできたのは、一人一人の生活に寄り添っており、常に聴かれるくらいに各自の人生と結びついたミュージシャンだからこそとも言えるのではないだろうか。登里享平・脇坂泰斗・高井幸大・家長昭博(川崎)、小泉佳穂(浦和)、谷晃生(G大阪)などが投票。幅広い世代から支持を集めてて回答者平均年齢は全体のそれとほぼ同じ。おめでとうございます。
因みに、楽曲別の順位は下記の通りでした。
1位:Official髭男dism「Subtitle」(12票)
2位:宇多田ヒカル「First Love」(7票)
3位:Mrs. GREEN APPLE「Soranji」、Vaundy「怪獣の花唄」(4票)
5位:藤井風「旅路」、Saucy Dog「結」、milet×Aimer×幾田りら「おもかげ」、Rema, Serena Gomez「Calm Down」(3票)
今回質問形態が変わったこともあってより「今を映す」ランキングになったような気もするところ。そんな中ランキングに載りきらなかった傾向や小ネタなどを紹介。
ヒップホップ
前回増えたな〜っていうイメージだったんだけど今回はさらに増えており、大抵どこのチームも若い選手が複数人聞いてるくらいの感じになってた。また、塚川孝輝(FC東京)のように単純に「ヒップホップ」と回答していた選手も少なからずいた。おなじみAK-69以外にもCreepy NutsやPUNPEE、ZORN、TEN'S UNIQUE、Awich、KEIJUといったメンツが複数票を集めていた。
K-POP
TWICEの5票が最多(ちなみに投票者は全員日本人選手)。次がNiziU*3とNewJeansの3票にBTS・ITZYの2票と続く。NewJeansは韓国人選手からの票が複数あり、本国でもきているんだなあと言うことを感じさせる。
アイドル
前回同様BiSHが最多(5票)。まあ彼女達はアイドルと自称していないので勝手にカテゴライズしたら怒られるかもしれないけど。後に続くのは乃木坂46とももいろクローバーZの2票、その後に日向坂46と来栖りん(ex.26時のマスカレイド)が1票。なおももクロを卒業した有安杏果推しで有名だった大谷幸輝(札幌、もちろんももクロに投票)は「好きな女性芸能人」の欄に「あーりん」と書いていた。ボーイズグループはEXILE・DOBERMAN INFINITY・BE:FIRSTがそれぞれ2票ずつとまだまだそこまで届いてきてはいない模様。
洋楽
Rema&Selena Gomezの「Calm Down」が3票で最多。他に複数投票を得たのがエド・シーラン(2票)くらいと例年以上に洋楽比率は低く寂しい感じ。1票はさすがに色々出てくるのだけどスベンド・ブローダーセン(横浜FC)がAC/DCの「Highway to Hell」を挙げているのが物騒で良い。
ワールドカップのテーマソング
カタールW杯を放送したテレビ局によるテーマソングだが、NHKのテーマ曲だったKing Gnuの「Stardom」が2票を獲得。他の曲には残念ながら投票なしだった。JリーガーはあまりAbemaを使わなかったのか、あるいはKing Gnuがより印象に残ったのか。
回答傾向
1人での最多回答数は豊田晃大(名古屋)の4件。因みに複数回答者数が多かったのは川崎(8名)でこの傾向は前回同様であった。*4なお、そもそもの回答者数が少なかったのは横浜FMの5名。小林祐三(現鳥栖SD)がいた頃のF横浜FMは音楽好きが多いイメージだったのだけど、時代も変わったのか…?
さて、集計結果をここに貼っておきますので深掘りしてみてください。
そんなわけで今回も色々と発見もあって楽しかったですな。さて、今年もJリーグを楽しみましょう。そしてこの企画はまた3年後に!笑
2022年12月に聴いてよかった音楽
年間ベストも発表して年明けて2月にもなってますが一応。
さよならポニーテール「夜の出来事」
タイトル通りのしっとりとしたダークな曲中心のアルバム。そろそろライブで聴きたいんだけどそもそもライブないんだよな〜
TWEEDEES「World Record」
TWEEDEES3年ぶりのアルバム。半分くらい揮発曲だけど、YMOをモチーフにした新境地「meta meta love」や竹達彩奈への提供曲をスウィング風にアレンジした「Shinfonia! Shinfonia!!!」など新境地を出して来ている。そのアルバムの後半で披露される「Day Dream」の浮遊感がとても気持ちいい。
Mori Calliope「SHINDERELLA」
何気なくジャケットで選んでダウンロードしたら実はVTuverものだったという。多ジャンルのミクスチャーな今風ヒップホップのトラックにスキルフルなラップが乗ってくる爽快感はすごい。
結束バンド「結束バンド」
アニメのキャラソンのアルバムであり、邦楽ロックの2000年代をぎゅっと凝縮したようなものにもなってるこだわりを感じる作品。ぼっち・ざ・ろっく2期お願いします!!
2022年マイベストディスク20
先日のソングトップ10に続き、アルバム単位でのベスト20をまとめてみました。これを選ぶと今年も終わるなあって感じがします。なお、今年は12月に転職した都合でじっくり選ばなかったので勢い要素強めかも。
過去のものはこちら。
2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年
自分的にどういうアルバムを選ぶかについては選考基準的なものがあるので書いておきますね。ちなみにこれは毎年の使い回しだったのだけど今回1つ項目を追加しました。
個々の楽曲:当たり前だけど収録曲が良いと思うかは超大事。ちなみに歌詞やメロディにあまり関心を置いておらず(もちろん強烈なインパクトがあれば覚えるけど)どちらかというとアレンジ・ビート・あと言葉を音にはめた時の気持ち良さみたいな方を重視。
構成の妙:つまるところ曲順。個々の良くても、明らかにかみ合わせの悪い並び順になっていたりしてるとつらい気持ちになります。
成長性・進化:アルバムというのはシングル以上にそのミュージシャンの一定期間における活動のまとめというような色彩を持つと思うわけ。だから、やっぱり前より良くなってほしいしマンネリ感や成長が見て取れない感じを見ると「惜しいな」と思っちゃう。
時代性:「この2021年に鳴るべき音か」とかいうけどハイパー主観に満ちた要素。どちらかというと懐古的表現やちょっと前の焼き直し的な作品に「この時代にこれかよ!」みたいな減点要素に使ってしまってる気もしなくもなく。
音の良さ:今年イヤホンを買い替えた結果、音の響き・聞こえがとてもよくなった。ただしあまりその恩恵にあずかれてないものもあったり。必ずしも大手なら良い音源になってるというわけでもないけど、それくらいリスニング体験が変わったことは事実なので今年から評価軸に追加した。
それではどうぞ。順位は結構ノリでつけてます。
20位:東京女子流「ノクターナル」
19位:the band apart「Ninja of Four」
18位:BLACKPINK「BORN PINK」
17位:Domi & JD Beck「NOT TiGHT」
16位:あいみょん「瞳へ落ちるレコード」
15位:中村佳穂「NIA」
14位:e5「Faily egg」
13位:YeYe「はみ出て!」
12位:STUTS「Orbit」
11位:宇多田ヒカル「Live Session at Air Studio」
10位:adieu「adieu 3」
いわゆる「女優の歌手活動」の中で一番好きかもしれない。曲調が好み。最後の「ワイン」はリズムも今っぽくて良き。
9位:結束バンド「結束バンド」
今年最も楽しみながら見たアニメのひとつである「ぼっち・ざ・ろっく」の劇中歌アルバム。個々の曲も良いのはもちろんのこと、全体的に2000年代の邦楽ロックへのリスペクトや愛情が感じられるところが良い。虹夏ちゃんボーカル!peggies北澤ゆうほ作の「なにが悪い」と、ラスト前「フラッシュバッカー」、ぼっちちゃんボーカルのアジカンカバー「転がる岩、君に朝が降る」がお気に入り。
8位:4s4ki「Killer in Neverland」
今年はハイパーポップ方面の楽曲を結構聴いた1年だった。14位のe5なんかもそう。過剰な音が逆に心地よかったりすることもあった。
7位:ROTH BART BARON「HOWL」
単純に曲の出来・合奏の良さが目立つ作品だった。まず1曲目の中村佳穂参加作品が強い。
6位:(((さらうんど)))「After Life」
久しぶりのアルバムは1曲目のイントロの響きがめちゃくちゃ良い。自分のイヤホンとの相性もよくたっぷり聴ける作品。
5位:Louis Cole「Quality Over Opinion」
実はサンダーキャットの来日公演にゲスト参加してて見たことあるルイス・コール。本人名義の作品聴くの初めてだったけどビートが面白くてほんと好み。少し遅れて知って見てみて来日公演ないかなって調べたらも売り切れてて泣いた。
4位:花澤香菜「blossom」
花澤香菜さんのここ数作の中では一番好き。やっぱ北川勝利プロデュースの花澤香菜が個人的にしっくりくると言うところがありそう。
3位:Drake「Honestry, Nevermind」
何気なく聴いた今作、ものすごく好き。これも音の響きがとても良かったのが印象的で!ノイズキャンセル機能を使って響きよく音を聴くとすんごいドープで浸れるのが楽しかった。
2位:宇多田ヒカル「BADモード」
デビューから24年、宇多田ヒカルは第二のキャリアハイに突入してるのではなかろうかと思わせる出来のアルバム。ライブアルバムも良かったしね。「Somewhere Near Marseille」なんかは12分弱という曲の長さのみならずそれこそ後に出るドレイクの神父なんかともシンクロするかのようなハウス的アプローチが新鮮だったり。
1位:lyrical school「L.S.」
もうすでにこのアルバムについては語り尽くしていると思うんだけど、実際今年一番聴いたし新しいイヤホンとの相性もとても良かったしこれが1位で間違いない(殿堂入りと言えるかも)。アイドルがヒップホップをやるという表現のある種の最高到達点だったし、今風のフロウが多用されてるので他のアイドルのラップ入り曲でもどういうフロウで歌われるかをすごく気にしちゃうようになったりした。まあ相当に音楽的に攻めた作品だったし、リリースイベントが軒並み中止になったことやその後すぐにこの5人のリリスクのラストツアーが始まってしまいファン以外への広がりが少なかった感じはあると思う。そんでもってこのアプローチ自体ファンがみんな諸手を挙げて喝采するタイプのものではなかったかもしれない。でも僕はこれが大好き。
というわけで、今年もありがとうございました。今年はPCスピーカー・イヤホン・TV用オーディオ(ホームシアター)と自分が使う音の出る装置を軒並み買い替えた1年でもありました。それにより色々発見もあったのでそれを踏まえながら来年も音楽を楽しんでいきたいと思います。本ブログの読者の皆様、本年もお世話になりました。来年もよろしくお願いします。